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初代ポケモンNPCの「たんパン…」が翻訳のせいで英語memeになっていた

日本版オリジナルのセリフでは特に引っ掛かることもない普通の会話が、ちょっとした雑な英訳のせいで妙に印象深いセリフとなり、英語圏では“I like Shorts!”(ショーツ大好き!)というmemeになっているそうです。

1996年、ゲームボーイ用に発売されたポケットモンスター赤・緑で出てきたNPC(Non-player character)のセリフは

たんパン うごき やすくって いいぜ! おまえも はけば?

これが、英語版では以下のようになっていたそうです

Hi! I like shorts! They’re comfy and easy to ware!

この英語版の文章を試しにGoogle翻訳してみると、

やあ! ショートパンツが好き! 彼らは快適で着やすいです!

意味の上ではオリジナルの日本語版でそんなに違うことは言ってないと思うのですが、「shorts がコンテキストによっては下着の意味になることもある」「comfortable を崩した comfy というカジュアルな単語を使っている 」ところがネイティブには引っ掛かったそうです。

また、日本語版ではこのNPCの名前は「たんパンこぞう」で、たんパンこぞうという名前のキャラクターがたんパンの良さについて語るのは、まだ文脈としてつながっています。

しかし、英語版ではキャラクターの名前が “Youngster”(子ども/若者) に変わっていて、そのへんの子ども/若者が突然(下着の方かもしれない)ショーツについてくだけた口調で熱心に語ってくる = 頭がおかしいキャラクターに絡まれしまった、という印象を持たせたことで、「なんか変だ」となり、そのおかしさが共有されてネットミームになった、ということらしいです。

英語のネットミーム情報と言えばここ、のKnow Your Meme にも”I like shorts! They're comfy and easy to wear!“の項目があるし、”I like shorts!”で検索するとファンが描いたイラストなどが出てきます。

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Web API情報サービスのProrammableWebが今月で閉鎖

ProgrammableWeb is Being Retired(ProgrammableWeb 閉鎖のお知らせ)ということです。閉鎖は今月末、 2022-10-31 。

様々な Web API の情報を集積した Web API のオンライン・データベースと呼べるウェブサイトでした。何かの情報をウェブから得てプログラムで利用したいなと思った時に、ここで検索するとたくさん出てきたものです。

17年間の運営ということは、2005年からですね。PHPから各種有名Web APIを呼び出す方法を書いた拙著「PHP×WebサービスAPIコネクションズ」の発売は2006年。Web API が熱い時代でした。

# 技術書の常ですが、この大昔の本を今読んでもほとんどのコードは動かないでしょう

2013年に ProgrammableWeb はMuleSoftという企業に買収されていたんですね。最終的に記録分類された Web API の数は 2万4000個。API に関する記事は800件に及んだということ。一部の人気記事は Mulesoft 社のブログに移されるそうですが、API 情報や一般の記事は今月いっぱいで失われてしまうようです。

ひさしぶりに ProgrammableWeb の API データベースで検索してみたのですが、検索機能がメンテナンスとかで止まっていました。終わるから止まっているのか、止まっているから終わるのか、寂しい状態です。

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Linen – SlackやDiscordの会話をウェブ検索可能な公開状態へ変換するサービス

Linenは、Slack や Discord で行われた議論をwebサイトの形で再構築し、Googleなどの検索エンジンで見つかる形にしてくれるという新サービスです。

Linenのトップページ

SlackやDiscordのチャットを使って議論をしている場合に、昔やった議論の検索性が問題となることがあります。もともと、チャットで流れていく文章はストックとフローで言えばフローの性格が強いものですが、それでも「なんかこの問題について議論したことがあったな」というところからサービス内で検索をかけても、なかなか目的の議論が見つからないということもあるでしょう。

また、ツールやサービスのサポートの場所としてこれらのチャットサービスを使っている場合でも、次々とユーザーがやってきて同じ質問を何度も繰り返すという場合もあるでしょう。これも過去の検索が使いやすければ減らせそうです。

Slackの場合、無料プランで使っていればさらに無料枠の上限がありますので、上限を超えた古い議論は(有料プランに変えなければ)検索どころか参照することもできません。

Linen を使うと、SlackやDiscord の公開チャンネルの書き込みを、webフォーラムのような形式でサイト化してくれます。無料で使えますが、独自ドメインにホストしたい場合などは有料というフリーミアムになっています。

サイト上では20個ぐらいの既に Linen を使っているコミュニティが実例として出ています。たとえばプログラミング言語 Kotlin のSlackチャットが、こちらで Linen 化されて公開されています

# と思いましたが、この Kotlin チャットログ、公式サイトのサブドメインにはなっていますが、Google検索に見えるようには設定されていないですね。評価中とかでしょうか。

検索エンジンに見える形にしてしまうことから、元のチャットが広く公開されているか、チャット参加者が書き込みのウェブ公開に同意している場合しか使えないでしょう。オープンソース・プロジェクトのチャンネルなどであればここは問題ないと思います。元の Slack/Discord へ行けばその議論は見えてしまうのですから。

また、個々のユーザーのプロフィール等を匿名化する機能もあるようなので、「そこまで後になって読まれると思っていなかった」「検索にずっと残るのは嫌だ」というコミュニティであれば、発言者が誰かはわからなくして議論のみを残すこともできるということ。

利用者にしてみれば(無料版なら)使ってみても損はなさそうですが、ログを取られる方のサービス、特にSlackについては有料プランへ変更する動機を減じてしまうところはありますね。サービスがブロックされたりするリスクはあるかもしれません。

Hacker News