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ネットの事件

JetBrains がウクライナでの攻撃を批難

Android アプリ制作の推奨プログラミング言語 Kotlin を開発し、開発環境ツール JetBrains IDEA で有名な JetBrains 社が twitter で今回のロシアによるウクライナ侵攻を批難する声明を発表しました。

「JetBrains は今起こっている攻撃を批難します。私たちの同僚やその家族を含むウクライナの人々によりそうものです。」

JetBrains の本社はチェコの首都プラハにありますが、CEO を始め主要な役員はロシア人、6つの開発拠点のうち3つはロシア国内(モスクワ、サンクト・ペテルブルグ、ノボシビルスク)に存在します。

特にサンクト・ペテルブルグの開発拠点は巨大なもので、販売・流通中心に50名強しか社員のいないプラハ本社と比べても、実質的にはロシア国内に大きくリソースを持った企業と言えるでしょう。Kotlin の言語名も、サンクト・ペテルブルグの沖合にあるロシアの島の名前からきています。

それだけにいち早くこの声明を出したことは驚かれてもいます。

JetBrains 社は昨年、米国SolarWinds社によるアメリカ政府の情報流出の原因となった疑いを掛けられた経緯があり、他のアプリを開発する際にスパイコード等を注入できるのではという懸念を持たれたこと自体で(実際のはっきりした証拠は出ていなくても)損害が発生しているとみられます。ロシアと結び付けられることで既存ユーザーが離れたり、新規ユーザーの獲得で競合他社に押されたりするのは避けたいところでしょう。

声明のツイートも、よく見れば慎重に言葉遣いが選ばれている感がありますね。「この攻撃」が誰の攻撃かは言っていませんし、「ウクライナの人々」もどの立場のウクライナ人かはわかりません。ロシア政府から追及された時は政府の主張に沿った形で言ったと言い逃れすることもできそうです。まあでもこれ以上は難しいのかもしれません。

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データ可視化

ロマノフ朝の最後と、生き延びた人たちを可視化したタス通信のインタラクティブなまとめ

ロシアのタス通信が公開した、ロマノフ朝についてのインタラクティブな資料サイトです。

1917年のロシア革命で倒された王朝、最後の皇帝とその家族は翌1918年に軟禁先で処刑されてしまいます。これを生き延びたと主張する第4公女がその後何人も現れたりしていて、フィクションでも出てくる話なのですが、親戚まで広げると逃げられた人は何十人もいるわけです。

ここでは、その生き残った人たちが、いつ、どの国・都市へ移動し、何歳まで生きたか、という情報が、地図にプロットされ公開されています。

まず家系図。2代前のアレクサンドル2世の兄弟の家族が網羅されていて、矢印で個別の家族を開閉できます。

グレーが革命当時の物故者。オレンジが革命で死亡した人物、水色が生き延びた人物です。

生年・没年をプロットしたタイムスパン図もあります。

革命当時に難を逃れて、一番最近まで生きていた人がこちら。

イタリア人と結婚・離婚し、子供を連れてウルグアイへ移住、2007年に亡くなられたそうです。

王侯貴族で歴史上の事件に関わったからこそここまで詳細な資料が作られるのでしょうけれど、先祖や親戚に関して個人でもこういった情報がまとめられるとしたら、そして色々なデータが電子的に蓄積されて参照できるようになっていけばそれが簡単にできるようになっていくのではと思いますが、面白いですね。

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ネットの事件

Comino – 暖房にもなる暗号通貨マイニングサーバ

最近立ち上げられたベンチャーファンド Exantech が、一件目の投資先として選んだのは、仮想通過のマイニングマシンを制作販売するロシア企業 Comino 社です。1000万ドル(11億円)を投資したその製品は、最近はやりの暗号通貨を生成するためのマイニングサーバ。

イーサリアム(Ethereum)やその他の暗号通貨を掘ることができるという Comino サーバは、ハイエンドのグラフィックカード8枚を搭載し、GPUでマイニングを実行するそうです。

$4999(54万9890円) という値段がついたこのデバイスは、現在一日あたり約10ドル(1100円)を稼ぐことができるということ。そのために必要な電気代のほうはというと、その4分の1ということ。「ロシアは電気代が安い」とも記事には書いてあるので、他の先進国へ持って行っても同じだけ儲かるわけではなさそうですが。

「寒い時にはヒーターとしても使えます(and use it as a heater in cold times.)」という売り文句は、機器の発熱が抑えきれないことでヤケクソになってつけたしたんじゃないか、と思ったりもしますがどうなんでしょう。稼げる対象の暗号通貨の価格が今後どうなるかわからない時点で、こんなのを買うのはギャンブルとしか思えませんが、もしEthereum が紙くず(ビットくず?)になっても、暖房機が手元に残ると思えば寒いロシアの人たちも慰められるのかもしれません。

via Finance Magnets