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Twitter の「アルゴリズム」がGitHubに公開され、中身は空でも注目を集める

Twitter 社が GitHub 上で twitter/the-algorithm を公開したことが話題となっています。

[更新 2022-04-27] リポジトリは削除されてしまいました

“The” アルゴリズムですからね。Twitter の仕組みは多くのアルゴリズムからできていることは間違いないですが、おそらく各自のタイムラインがどのように作られるかという部分に関わるアルゴリズムのことではないかと言われています。

このリポジトリの存在を示唆したのは、Google のオープンソースチームから2022年に Twitter のオープンソースチームへ移籍した ウィル・ノリス氏。

長期に渡って企業内でオープンソース活動を進めているエンジニアです。

大昔は時系列順にツイートを表示するだけだった Twitter タイムラインのアルゴリズムは、ユーザーのために必要なものをうまく集めて見せる、といった名目でブラックボックス化し、自分たちの発言が不当に多く/少なく表示されたりしているのではないかといった疑念を持つ人もいます。

Twitter買収を目指しているイーロン・マスク氏は「信頼性を高めるためにアルゴリズムをオープンソース化したい」と語っており、

買収はまだ決定事項ではありませんがこれに呼応したものかもしれません。

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GitHub がロシア企業・開発者アカウントの一時停止やブロックを進めているとの報

4月13日頃から、ロシア最大の銀行ズベルバンクやアルファバンクのものを始めとしたロシア企業のGitHub アカウントがサスペンドされたり、アクセスできなくなったりしています。

また、条件ははっきりしませんがロシア人ユーザーやロシア在住アカウントと思われるGitHub ユーザーのリポジトリも、予告なしにブロックされたりし始めているそうです。

ブロックされた個人開発者にはその後メールで、アメリカの経済制裁の対象地域にいるかもしれないのでブロックした、間違いであれば申し立てができます、というメールが届いているそうです。

条件はわかりませんが、言語や地域、アクセスのIPアドレスがロシア域内になっている、ロシア企業のリポジトリ下で作業しているGitHub ユーザー等は予告なしにブロックされる前に変更や退避をした方がいいのかもしれません。

GitHub社は3月の段階でロシアからのブロックを求める声に対してブロックを行わない(「私たちのビジョンは、全ての開発者のホームになること」)ことを表明していました。

今回の suspend や 削除は、これまで北朝鮮やキューバ等に行われてきたブロックと同じ米国政府からの要請によるもののようです。(イランのブロックはGitHubと米国政府の交渉ののちに復旧) GitHub は Microsoft 参加の米国企業ですから、GitHub 自身の方針とは別に米国の法令を守る必要があるのでしょう。

via Хабр via Bleeping Computer

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HTTPie が GitHub 上の誤操作で54000スターを喪失

オープンソースの人気HTTP CLIツール HTTPie公式ブログで、我々はいかにして5万4千個のスターを失ったか(How we lost 54k GitHub stars)という体験談が公開され、話題を呼んでいます。

公開から10年を経て、5万4000個ものスターを獲得するに至った HTTPie は、人間が読みやすい出力を差別化ポイントとしているツールということ。

そんな人気ツールのGitHub スター(Watches も)が0個にリセットされてしまった原因は結局のところ操作ミスです。

直接の原因は HTTPie のコマンド本体のリポジトリをプライベートにしてしまったこと。プライベートrepository にすると、watches も starts もすべて失われてしまいます。しかし、中の人は HTTPie コマンドのリポジトリではなく、プロジェクト組織ページのトップの httpie/.github をプライベート化するつもりだったよう。

すぐに失敗に気づいてリポジトリをパブリックに戻そうとしたようですが、30分ほども次のコマンドは受け付けられなかったと。内部的には多くのスターの削除処理などが終わっていなかったのだろうということ。

バックアップを持っているであろう GitHub サポートに以前の状態に復元する依頼もされたようですが、作業にかかる費用を払うとしても受けられないと拒絶されたそう。自社のクライアントアプリで同じ失敗をしたときはバックアップから戻したことがあるそうですが、まあ立場も違いますからね。

ブログでは、削除の確認のUIが良くない、という指摘に続きます。「スターや watches がすべて消えます」だけではなく、「54,000 スターが消えます」という警告なら間違って進めなかった、という主張で、確かに一理あります。削除など復元が無理な指示をする際に、削除対象が大事そうなものか、そうでないものかというのはある程度対象の内容から推測できるので、その重大性が警告に含まれるといいでしょうね。

「削除がソフトデリートで、簡単に復元できるといいのに」という提言もされてますが、今からそんな箇所の作りを変える動機が GitHub にあるかな。

まあ、他にできることもないのでこのブログを書かれたのでしょうけれど、この体験談が Hacker News のトップに掲載されたことで、3500ほどのスターは戻ってきています。HTTPie を Watch してた方は、ぜひ Re-watch してあげてください。

via Hacker News