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データ可視化

Desirable Streets – 人々が好む歩行ルートを示す地図

MIT の Senseable 都市研究所 がボストン市の歩行者データを使って作った地図が、この Desirable Streets 。

a 地点から b 地点まで歩いた12万件の歩行者のデータから、一方が他方よりも10%以上距離は長いのに選ばれたルート、を抜き出したデータを地図にまとめたものだそうです。

つまり、目的地まで遠いにも関わらず選ばれた道路 = 望ましい通り(Desirable Streets)というわけ。

目的地に行くために取れるルートが多数ある中で、他の人たちがあえて多く選んでいる道がわかるため、旅行者とか新たに引っ越ししてきた人でも、最初からどこを歩くと良さそうかというのがわかる。いい情報だと思います。

歩行者のデータから得られた、みんなが好んで通る道を分析すると、「公園に近い」「店やオフィスが多い」「歩道や歩道に置かれた設備が良い」道が選ばれていることがわかったとのこと。当たり前といえば当たり前ですが、その当たり前が大量データの分析で裏付けられたと言えます。

地図には、desirable とそうでない道の二つのルートを並べて、実際の景色を見ながら移動を体感できるという箇所もあります。黒い線で示されたところをクリックすると再生されます。

これはあくまで研究結果なのでボストンの市街地のみのものですが、自分の住んでいる街でも作られるならぜひ見てみたいなと思いますね。

via Maps Mania

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ネットの事件

保護者を馬鹿にしまくった教育委員会のビデオ会議が実は公開状態だった

内輪のつもりのオンライン会議が、実はネットに公開されていたら?

今月2月17日、アメリカ合衆国カリフォルニア州オークリーのオークリー・ユニオン小学校区の教育委員会で、定例の会議がWebExを使ったオンライン会議で開催されていました。

委員たちは会議がプライベートだと思い込んでいたようなのですが、会議の存在は委員会のサイトで告知されていて、URLもパスワードも掲示されていたということ。

告知を見て聴講しようとしたある保護者は、そこで話されている内容があまりにひどいと感じ、録画をし、匿名でYouTube にアップロードしました。

録画から7,8分後に、委員の一人が会議が公開状態だったことに気づいて全員に伝えた瞬間がこちら。

委員長は「オッオー」としか言えず。言葉を失ってます。

会議が公開だったと気づく前にどんなことを話していたか? YouTube で全部聴けますが、NBC局のレポーターが問題箇所をピックアップしてくれています。

保護者から休校が長期間続いていることに対する不満が出ているという議題に、「親たちは状況の背後にあるもの(伝染病予防)を理解せず、ベイビーシッター(=小学校のこと)に戻ってほしいと思っている」「そうだ」「その通り」

「私の兄弟は医療用マリファナを配達してるんだが、うちの小学校の親たちはその常連だった」

学区最高責任者「保護者からのパブリックコメントが長いので、自動で飛ばす仕組みが必要だ」「すばらしいわ」

オンラインで批判してきた保護者について「ビッチ! あんたが批判してくるなら、こっちはf*ckしてやる」「ハッハッハ」

署名サイトで委員会全員の辞任を求める請願が7000名の署名を集め委員の4名が辞任しています。

内輪の会議で冗談が出ることはどこでもあるかと思いますが、度を越しているように思いますね。

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ネットの事件

アメリカで赤ちゃんの「アレクサちゃん」が年々減少中

こちらの statista 社のインフォグラフィック、アマゾンのスマートスピーカーを呼び出す際の音声アシスタントで使われている “Alexa(アレクサ)”を持つ新生児の数が、サービスの登場した2015年から毎年減少していることを伝えています。

2015年に女の子の名前としてはアメリカで32位の人気だった Alexa は、2019年には 139位に後退しています。

こちらの babynamewizard で見ると、Alexa という名前は1980年代中盤から増え、2000年代に入ってから減る傾向にあったようです。Hacker News で指摘されているように、必ずしもAmazon の Alexa が出たから減っている、とは言えないかもしれません。Amazon Echo 以前に減りつつあった理由はわかりませんが、いろいろな家庭で機械に命令するために使われている”Alexa” を、子供の名前につけちゃって大丈夫かな、と思う人はそれなりに多いのではないかと想像します。

署名サイトで Alexa の名前を使わないよう求めたキャンペーンなども以前にはあり、名前が Alexa の人や子供に既に Alexa とつけていた人たちなどが抗議の声を上げていたようですね。

Apple の音声アシスタント Siri の方は、国勢調査の統計に出てくるほど人数がいるわけではなさそうですが、女性の名前、北欧系の名前 Sigrid のバリエーションとして実在しているようです。

Given name をブランドとして使われることで混乱が起こったり、子供がからかわれたりということはこれまでもあっただろうとは思いますが、音声アシスタントの場合は人間に近い存在として日常的に呼びかけるわけで、同じ名前を持つ人にとっては一度のからかいでは済まないたいへんさがあるように思います。その点では OK Google は問題を起こしにくい名前だったのかと。

via Hacker News